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【教訓として】NHK ONEの認証コードメールがGmailに届かない分析結果を報告

2025.10.02
日吉 浩之のプロフィール写真

株式会社プリモポスト 取締役

日吉 浩之 メール到達エバンジェリスト

2025年10月1日、NHKは新しい情報サービス NHK ONE を開始しました。しかし、サービス登録直後からXに

「NHK ONEからの確認メールがGmailに届かない!」

というポストが相次ぐ事態となりました。これはなぜ起きたのでしょうか?

今回は、メールヘッダーや送信情報を元にその原因を分析し、考えられる複合的な要因を整理するとともに、新規ドメインの運用開始前にドメインのウォームアップなぜ必要か改めて考えてみたいと思います。

最初に結論から

NHK ONEの新規アカウント登録のメール不達の原因は、送信基盤(Amazon SES 共有IP)のブラックリスト登録と、新規ドメインのウォームアップ不足という、運用上の問題が複合的に作用したためと推測されます。

メール配信に使用しているIPアドレスを調査したところ、当該IPアドレスは50以上ものドメインと共有されているため、共有者の利用状況においては悪影響を受ける可能性がある状態です。

送信基盤の調査結果:Amazon SESと認証状況

NHK ONEからのメールを受信し、状況を確認しました。新規アカウント用メールはAmazon SES(東京リージョン: ap-northeast-3)の送信サーバーから送信されていました。詳細は次の通りです。

  • IPアドレス:54.240.92.53
  • サーバー名:a92-53.smtp-out.ap-northeast-3.amazonses.com
  • 送信ドメイン:mail.nhk

SPFやDKIMなどの技術的なメール認証は正しく設定されており、認証の仕組みそのものに問題は見られませんでした。

ただし、「mail.nhk」というドメインはAmazon SESの「カスタム MAIL FROM ドメイン」のサービスを使った可能性が高く、Google Postmaster Toolsなどでドメイン評価が確認できないデメリットがあるドメインだと推測されます。

Amazon SESの「疑似ドメイン設定」で起きたNHK ONEの障害 – MAIL FROM(Return-Path)ドメインの仕組みと運用リスク

送信IPアドレスが複数のブラックリストに登録されていた事実

一方で、2025年10月2日(木)現在において上記の送信IPアドレス 54.240.92.53 は、すでに以下の複数のブラックリストに登録されていました。

  • Ascams.com Block
  • Ascams.com Superblock
  • DRBL gremlin.ru (vote node)
  • DRBL gremlin.ru (work node)
  • Spam Grouper Net block list

これらのブラックリストは、迷惑メールや不審な挙動を検知した際に記録されるもので、一度登録されると、主要メールサービスでの到達率に非常に強く影響します。

考えられる複合的な原因について

1. Amazon SES共有IPの過去利用履歴

このIPアドレスはNHK ONE専用ではなく、Amazonの他のお客さまも利用している共有IPです。過去に他社が迷惑メールの送信に利用したことで、IPのレピュテーションが低下していた可能性があります。

2. 新規ドメイン利用による信頼不足

送信ドメイン「mail.nhk」自体は正規ですが、NHK ONEサービス用に本格運用を開始したのは10月1日からです。

Googleなどのメールプロバイダーはこれを「新規に大量配信を始めたドメイン」と見なします。信頼が十分に積み上がっていないドメインからの大量送信は、迷惑メール扱いされやすくなります。

世界最大手のブラックリスト管理事業者であるスパムハウスのスコアにおいてNHK ONEのドメイン(https://www.web.nhk/)がマイナス評価を受けるという事態に至っている点も、運用が上手くいかなかったことを示しています。

スパムハウスによるNHK ONEの評価

中小企業のメール送信ドメインでは一般的に10前後のスコアであることから、問題の深刻さが垣間見られます。

3. 決定的な問題:ドメインウォームアップ不足

今回の事故で特に見逃せないのが、ドメインのウォームアップ不足です。

新しいサービスでいきなり大量の確認メールを送信すると、Gmailなどは迷惑メール送信と誤認するリスクが非常に高まります。通常は、同社が提供しているドメインのウォームアップサービスを利用して、ドメインとIPの信頼を徐々に積み上げる必要があります。

ドメインウォームアップサービス│ドメインウォームアップの窓口

NHK側のIT担当者、あるいはメール基盤を提供したベンダーが、この重要な工程を失念していた可能性が考えられます。

ウォームアップを怠ったまま正式サービスを開始した結果、ブラックリスト登録とレピュテーション低下が重なり、Gmailへの不達が発生したと推測されます。

今後の教訓として

NHK ONEからのメールがGmailに届かない背景には、次の複合的な要因があると考えられます。

  • ブラックリスト登録済みIPの利用:Amazon SES共有IPが既に問題のあるIPだった?専用IPじゃなくてよかった?
  • レピュテーション不足:評価がない新規ドメインを使った?
  • 運用上の問題:ドメインウォームアップを行わず、一気に大量送信した?

今後の対策としては、専用IPの利用、ドメインウォームアップの徹底、そして使用するIPアドレスのブラックリスト監視の実施が必須となります。

大規模サービスであっても、基本的なメール配信の運用ルールを守らなければ、ユーザーへの到達率は確保できません。

サイバーセキュリティが厳しくなってきている中、新サービスをリリースする前にはウォームアップを通じた準備が必須の時代となっています。

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