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2024年のメールマーケティングはどうなる?

2023.11.21
日吉 浩之のプロフィール写真

株式会社プリモポスト 取締役

日吉 浩之 メール到達エバンジェリスト

2023年はAI元年と言っても過言ではない1年でした。産業革命と匹敵するほどの変化を世の中にもたらし、全てのマーケターがこのAIを活用して新しい価値の創造を目指していく時代の幕開けです。

このような時代の流れは当然メールマーケティングにも大きな変化をもたらします。実際に2024年にどのような未来が待っているのか、確認していきたいと思います。

1.双方向性があるメール

メールマーケティング担当者が2024年に考えるべき新しい施策の1つは、双方向性のあるメールへの移行です。双方向性があるメールのアイデアは今年から始まるわけではありませんが、技術の進歩にともないより様々な機能が実装できるようになってきました。

例えば、メール内にアンケートを設置し、お客さまとリアルタイムでコミュニケーションをとったり、コンテンツをリアルタイムで更新するようなこともあるはずです。さらには、コンシェルジュ機能を備えることでFAQコンテンツに飛ばなくても問題を解決できるような環境を提供できるはずです。

これらのダイナミックなコミュニケーションは、ユーザーとメール自体の一部との間の相互作用を可能にすることで、従来からある静的コンテンツの能力より大きく勝ります。

双方向性は受信者をコンテンツ内に引き込むだけでなく、リンクをクリックしたり、メール内で動画を再生するなどして、マーケターが実現したかった目的を達成しやすくするはずです。

2.パーソナライズ化されたコミュニケーション

メールマーケティングにおいて、パーソナライズされたマーケティングが不可欠であることは議論する余地もありません。タイトルに指名を入れるだけでもメールの開封率が変わるその影響力はすでにご存知の通りです。

ここも技術の革新により、過去の注文や過去のサイト訪問履歴など、高い次元で受けて個人に合わせたメールを容易にできるようになってきました。

消費者の空き時間、好み、人口統計に関する多様な情報を使用してパーソナライズ化できれば、マーケターが配信したメールは開かれ・読まれる可能性が高まるのです。最新技術を常に注視し、所属している組織・団体に最適なツール選択が大切になってきます。

3.ビデオメールの活用

形のある商品は、視覚でその魅力を伝えることができます。商品によっては、テキストと画像ファイルより動画を活用したメールは非常に有効になってきます。

9:16サイズの動画を1本作れば、Youtubeのショート動画、Instagramのショート動画、旧Twitter(現:X)、TikTokを含めすべてのプラットフォームで動画を配信できます。これらのプラットフォームにある動画のリンク先を伝えるだけでもいいのです。

HTMLメールを作るのは非常に困難な作業を伴いますが、SNSにあげた動画をメールで紹介すればHTMLメール以上の情報を伝える有益なメールになるはずです。SNSのフィードに出てくるのを期待するのではなく、こちらから情報発信するのも大切な施策になってきます。

4.AIを活用したメールマーケティング

AIは、メーリングリストのセグメント化や顧客向けのパーソナライズされたメールの開発など、メールマーケティングのあり方を劇的に変えてしまいました。マーケターは2024年、AIのさらなる活用方法を学び、それをメールマーケティングに反映する必要性があります。

AIはメールの作成、件名の選択、ユーザーの行動の予測支援を既に行っています。AIを活用することで、受信者に有益な情報を有益なタイミングに提供し、メールがゴミ箱行きになる可能性を下げることができるはずです。

メールマーケティングで一番大切なことはメールを開いて読んでもらうこと。その最適化を1人1人手作業で行うのは現実的な選択肢ではありません。AIを活用することで、マーケターが夢見ていたマーケティング手法を実現できるはずです。

5.拡張現実(Augmented Reality)でよりビジュアル的に

メールマーケティング環境を変えるもう一つの興味深いツールは拡張現実です。想像がつかないかもしれませんが、不動産業や教育商材などを例に挙げれば、この技術が有益であることをご理解いただけると思います。

例えば、日本史における関ヶ原の戦いを解説するコンテンツ。動画を3Dで表現する技術は、既に映画館で経験いただけます。テキストでどこの山にどの武将がいたか解説しても、全くイメージがわきません。それを3Dで表現したらどうでしょうか。

様々な角度から、1つの戦いの場を学び理解度が劇的にあがるはずです。

ADの技術を使うことで製品をあたかも目の前にあるかのように表示し、メールに没入させることができるようになるのです。

6.マイクロインフルエンサーマーケティング

マイクロインフルエンサーマーケティングは日々重要性を増しています。マイクロインフルエンサーによる現実的な商品・サービスの推奨は、見込み客に対する信頼と忠誠心を育み、高い好感度の印象を作ります。

例えば、あるビューティーブランドがスキンケアに関する知識が豊富なマイクロインフルエンサーのレビューをメールキャンペーンに組み込むことで、製品に対する信頼感を高めることが期待されます。

マイクロインフルエンサーからの推薦は、一般的な広告よりも受信者に対して高い信頼性を持っています。メールマーケティングにおいて、これらの推薦を活用することで、潜在顧客に対する信頼とロイヤリティを構築することが可能になります。

7.メール配信の自動化

メール自動化は、人の手では実現が困難なメールマーケティングを実現するために不可欠な機能です。2024年までに、WEBサイトを訪れることにより配信さるメール、カート放棄メール、その他のトリガーに基づくコミュニケーションメールの目的のメールを自動化することますます活用することになるはずです。

メールマーケティング担当者は、最適な方法を通じてメールマーケティング戦略を改善することができます。セグメンテーションや、異なる特性を持つ特定の配信リストに向けたメールのカスタマイズは、メール受信者ごとにその関連性を高め、ごみ箱ならびにスパムフォルダに入ることを防ぎます。

自動化を進めることで、今以上のパーソナライゼーションも実現できるはずです。購読者のデータを使用したパーソナライズされたメールは、受信者に特別な気持ちを与え、自分自身を深く理解されていると感じさせます。

また、仕様についても考えて配信する必要があります。今日では人々が常にモバイル機器を使用しているという事実を考えると、最大横幅を390ピクセルを意識するなど、スマホの最適化が必要です。モバイルに対応していないメールは、視聴者からのエンゲージメントを失うリスクがあります。

最後に

2024年に向けて、メールマーケティングの担当者は、急速に変化する環境の中でメールマーケティングのアプローチを変革させる必要があります。そのため、前述した

  1. インタラクティブな要素
  2. パーソナライゼーション
  3. ビデオコンテンツ
  4. AI
  5. AR
  6. マイクロインフルエンサー
  7. 自動化

をできるところから活用していく必要があります。

来年は、メールマーケティングが独自の方法で進化し、メールを単なるメッセージから大きく変わる世界を見られると思います。

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