SNS(ソーシャルメディア)を活用してメール配信リストを作る
メールマーケティングはインタネットが登場してから活用されているマーケティング手法の1つですが、未だに最も効果的なマーケティング形態の1つです。
Benchmark Japanが行った「日本のメールマガジン購読状況調査 2023年度版」の、”メルマガ、LINE、SNSなどで会社やお店に関する情報を見るか【年代別】“によると、
メルマガで会社やお店に関する情報を見ている人は各年代の約4〜5割いる
という結果が出ており、メルマガがLINE・X・InstagramやFacebook以上に見られている年代もあります。
メールリストを持ちコミュニケーションを取ることは、企業が提供する価値の情報を広め、メッセージを伝え、潜在顧客と交流するために有効な手段です。
一方で、個人情報流出のリスクを恐れて、連絡先情報を提供することを避けるお客さまが多くなっているはずです。そのため、各社はHP以外にも、メルマガの登録をする可能性があるSNSのチャンネルを活用すべきなのです。
SNSマーケティングを使ってメールアドレスを増やすべき理由
SNSを活用したお客さまのメールアドレスを集めるのは少し違和感を感じるかもしれません。SNSは家族や友人と連絡を取り合い、写真を共有し、近況を共有しあうためのツールだからです。ただ、使い方は広がっているのです。
現代ユーザーは溢れるSNSの情報にかなりの時間を費やしており、各企業にとってはお客さまコミュニケーションを取るために不可欠なプラットフォームとなっています。
1. SNSユーザー数の増加
どのようなビジネス分野であっても、あなたのお客さまはほぼ確実にSNS上で活動しています。総務省の情報通信白書(令和5年版)によると、日本でSNSを利用している方は2022年時点で1億200万人おり、2027年には1億1,300万人に達すると予測されています。まだ成長を続けます。
2. ブランドとの交流を望むユーザー
Benchmark Japanが行った「日本のメールマガジン購読状況調査 2023年度版」の、”メルマガ、LINE、SNSなどからの購入・予約【年代別】“によると、20代から40代の8割以上の回答者が、実際に商品やサービスを購入したり、お店や施設・イベントの予約をすることがあると回答しています。
適切なコミュニケーションが可能であれば、お客さまが連絡先情報を共有する可能性が高いことを意味します。
3. SNSがメールアドレス収集のために機能を提供
各SNSはお客様とやり取りしやすいように、様々な特別機能を準備しています。例えば、クリック可能なリンクやアンケート、メールアドレスを集めるための広告などが設置でき、これらの入口を通じてSNS上で直接メールアドレスを得ることが可能です。
大規模な企業でなければ、
- Twitter(X)
- TikTok
などのすべてのSNSで活動するのは難しいかもしれません。そのため、ビジネスに価値をもたらすSNSに選択と集中することが重要です。テストを行いながら、SNSから来るメール購読者の数を確認すればいいのです。
では、実際にSNSを使ったリストの作り方を確認したいと思います。
メルマガを購読することのメリットを伝える
Benchmark Japanが行った「日本のメールマガジン購読状況調査 2023年度版」によると、プライベートで1日1通もメルマガを受信しないという方は、約5%。約20人に1人です。日々、複数通のメルマガを受信しており、そこに割り込む必要があるのです。
そこで、SNSで最初に目に入るプロフィール欄にメルマガ購読の入口を作り、次のようなメリットを提供するのです。
- 商品&サービスの割引
- シークレットオファー
- 新製品発売、デモ、セールへの早期アクセス
- 無料のデジタルダウンロード
- ブランドの無料品提供
思わず欲しくなるものを提供するのです。
クリック可能なリンクを最大限に活用する
SNSを通じてメルマガ購読者を増やすために大切なポイントはクリック可能なリンクの使用です。Facebook、Twitter、InstagramなどのほとんどのSNSでは、ユーザーが自己紹介、キャプション、またはストーリーに少なくとも1つのクリック可能なリンクを追加することができます。
FacebookやTwitterの投稿時には、テキストと画像に加えてリンクも加えることができます。また、Instagramの場合は、自己紹介欄にクリック可能なリンクを追加するだけでなく、Instagramストーリーのリンクをクリック可能にして、視聴者がより迅速にアクションを促せます。
キャプションに行動を促す内容を書く
SNSを通じてメール配信を行っている、メルマガ購読者を募っていることを伝えられます。その際、行動を促す強力なCTA(Call To Action)をキャプションに含めることです。明確なCTAを使うことで、SNSの閲覧者も次のアクションを起こしやすくなります。
例えば、SNSをご覧になっている方に対して
「まだメルマガ登録をしていなければ、下記のリンクからご登録ください。読者だけセールの情報をお届けいたします!ご登録は3分。今すぐご登録ください!」
この一言に加え、登録用のURLを張ります。投稿後に自分でコメントを登録する形でURLを提供しても構いません。無意識の意識に訴えかける次のようなことを意識してください。
- 短く、わかりやすく
- 命令形の言葉を使う
- 登録の価値を説明する
- 緊急感を作る
- どのように行動を取るかを示す
投稿済みのSNSに、あとでコメントとして追加しても構いません。
SNSでリードマグネットを共有する方法とは
多くの人がリサーチ段階であなたのビジネスのSNSのプロファイルを見ますが、最初の訪問で何かを購入する可能性が低いです。つまり、マーケティングのファネルに従い、潜在顧客の注意を引き、製品への関心を喚起し、メルマガ登録をするための理由を提供することが重要です。
そのために、リードマグネットを使います。
リードマグネットとは、ビジネスが訪問者のメールアドレスの提出を促すために作成する無料のリソースです。ウェブサイト上の目立つ場所に配置され、メールリストの急速な成長を促進する鍵となりますが、その効果は素材の品質に大きく依存します。
例えば、無料サンプルやダウンロード可能なガイドなどがシンプルなリードマグネットの例です。リードマグネットがターゲットオーディエンスにとって有用で価値のあるものであればあるほど、より多くのメールアドレスを獲得できます。
リードマグネットの作成と宣伝
リードマグネットを作成し、ウェブサイトで宣伝する場合は、フォームにリードマグネットを追加するガイドを使用します。そして、ウェブサイト上でポップアップ、埋め込みフォーム、バー、オンサイト通知を使って宣伝し、可視性を最大化します。
価値のあるリードマグネットには共通点があります。それは、事業に関連性が高く、教育的で、即座にアクセス可能で、利益を得ることが容易であることです。
リードマグネットの具体例
効果的なリードマグネットには、以下のようなものがあります。
- 無料配送
- 割引
- 無料ツール
- テンプレート
- 無料トライアル
- ウェビナー
- 無料コース
- 無料相談
- ギフトカード
リードマグネットは、潜在顧客の注意を引き、製品やサービスへの関心を喚起し、メールリストへの登録を促進する強力なツールです。SNSを通じてこれらのマグネットを効果的に共有することで、ターゲットに価値を提供し、長期的な顧客関係の構築につながる可能性を高めます。
最後に
メールマーケティングは、その効果性において他のマーケティング手法に引けを取らない長く使われ続けている手法です。
特に日本においては、多くの年代にわたってメールマガジンへの関心が高く、それは企業にとって重要なコミュニケーションツールとなっています。しかし、現代における個人情報の保護という課題を考慮すると、メールアドレスの収集方法にも工夫が求められます。
SNSは、顧客との直接的なコミュニケーションを可能にし、ブランドの認知度向上やエンゲージメントの促進に有効なプラットフォームです。このSNSを活用してリードマグネットを共有することで、メールリストへの登録を促し、さらに顧客情報を収集することができます。
効果的なリードマグネットには、無料配送、割引、無料ツール、テンプレート、無料相談などがあり、これらは顧客にとって魅力的なオファーです。これらのリードマグネットをSNSで上手に宣伝することで、ブランドは顧客の興味を引き、価値ある情報と交換にメールアドレスを獲得することが可能になります。
SNSを通じてメールリストを拡大することは、顧客との関係構築、ブランドの認知度向上、そして最終的には売上の増加に繋がります。このプロセスにおいて、クリック可能なリンクの活用、行動を促すキャプションの作成、そして有効なリードマグネットの提供が鍵となります。
これらの戦略を適切に組み合わせることで、企業はSNSの力を最大限に活用し、メールマーケティングの効果を高めることができるはずです。