メール送信者にロゴ表示を。BIMI(ビミ)を実装するための手順について
BIMI(Brand Indicators for Message Identification)は、電子メールマーケティングにおいて、信頼性とブランド認知度を高める重要な手段です。メルマガ担当者がBIMIロゴを使用するためのステップを解説したいと思います。日本ではドメイン管理のマーケットを”お名前ドットコム”が圧倒的なシェアをとっていると思います。
お名前ドットコムでドメインを取得しており、GmailやOutlookを使用している場合、BIMIを導入するにはGmailやOutlookを利用しているかどうかに関わらず同じ手続きが必要です。
BIMIを導入するための手続きについて
BIMIを導入するためには、どのドメイン提供事業者においても同じ手続きが必要になります。
1. SPF、DKIM、およびDMARCの設定
お名前ドットコムで取得したドメインのDNS設定にアクセスし、SPF、DKIM、およびDMARCレコードを設定します。
SPF(Sender Policy Framework)レコードの設定
送信メールサーバーを認証するためのSPFレコードをDNSに追加します。これにより、ドメイン名を使って不正なメールを送信するスパムやフィッシングを防ぐのに役立ちます。
DKIM(DomainKeys Identified Mail)レコードの設定
DKIMレコードの設定は、電子メールが送信される際に付加されるデジタル署名を通じ、あなたのドメインから送信される電子メールの真正性を確認し、スパムやフィッシングから受信者を守るために使用されます。
DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)レコードの設定
DMARCレコードの設定は、電子メールの認証プロセスを強化し、スパムやフィッシング攻撃からドメインを保護するために用いられます。DMARCは、SPF(Sender Policy Framework)とDKIM(DomainKeys Identified Mail)の結果に基づいて、ドメインから送信されるメールの取り扱いをWEB上の電話帳にもあたるDNS(Domain Name System / インターネット上でのドメイン名とIPアドレスの相互変換を行うシステム)に設定します。
2. 証明書(VMC)の取得
必要に応じてVerified Mark Certificate(VMC)を取得します。これは特にGmailでBIMIを使用する際に重要です。具体的にはDigiCertやEntrustのサービスを使います。費用に関しましては、各社にお尋ねください。
3. ロゴの登録
ブランドのロゴをSVG形式で準備します。準備したロゴをBIMIレコードとしてDNSに追加します。SVG形式はベクトルベースの画像形式で、どんな画面サイズにも適応し、品質が低下しないため、メールクライアントでの表示に適しています。
BIMIにはSVGファイルに関する特定の要件があります。ロゴは平面(2D)で、ユーザが簡単に認識できるように一見でわかる簡素化されたデザインである必要があります。
Adobe社が無料でJPGとPNGをSVGに変換するサービスを提供しております。こちらもご活用ください。
Gmailユーザー(Google Workspace)の場合
Gmailでビジネス用のメールを使用している場合、Google Workspaceの管理者設定でSPF、DKIM、DMARCの設定を行います。また、Google WorkspaceのDNS設定にBIMIレコードを追加します。
https://support.google.com/a/answer/2466563?hl=ja&ref_topic=2759254&sjid=230350137094010559-AP
Outlookユーザー(Office 365)の場合
Outlookをビジネス用途で使用している場合、Office 365の管理者センターでSPF、DKIM、DMARCの設定を行います。DNS設定の更新: お名前ドットコムのDNS設定を更新し、必要なレコードを追加します。
最後に
どちらのメールサービスを利用している場合でも、主にお名前ドットコムでドメインのDNS設定を行い、必要に応じてGmailやOutlookの設定を更新する必要があります。BIMIの設定は、ブランドの信頼性を高めるだけでなく、メールセキュリティを強化する上でも重要です。キュリティを重視する企業にとって賢明な選択です。基本的な認証(SPFとDKIM)がまだ設定されていない場合は、そこから始める必要があります。